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Interview

取材動画

北海道札幌市 NPO法人札幌チャレンジド【SDGsと一人ひとりとの繋がりとは?】

〈NorthSDGsMediaでは北海道札幌市の企業様のSDGsに関する取り組み事例を紹介しています。〉

【SDGs取組事例】札幌チャレンジド【福祉】

第一回目のインタビューはこちら【取組事例インタビュー】
第二回目のインタビューはこちら【SDGsと企業との繋がりとは?】

今回は特別企画として、NPO法人札幌チャレンジド加納理事長へのインタビューを3週連続でお届けしております。
本記事では、加納理事長の展望とともに、SDGsと一人ひとりとの繋がりについてお話いただいております。


 

ー加納理事長は今後どのような未来を目指し、何をしていこうと考えていますか?

加納:正直大したことは考えてないですよ(笑) サスティナブルに尽きるというか。

僕の生きてるたった60年ですら、世の中どんどん混沌化してきていて、多様性が求められる社会になるとか、人口減少社会に日本は入っているとか、社会のベースになる構造の変化を感じています。明治、大正、昭和、平成、令和っていう5つの時代がありますが、これってたった150年くらいなんですよね。明治元年から今の令和3年の150年間で、ものすごい変わってると思うんですよ。テクノロジーの進化とか、色んな文化の情勢とか。

 

じゃあここから150年後、世の中ってちゃんとみんながハッピーになるために正しく成長できるのか?気候変動や貧困の格差の広がり、ネット社会の闇なんかもありますよね。我々は多分、実はどんどん生きづらい社会をつくっています。今は自殺者が年間3万人いるわけですよ。これを今のまま150年ほっといたら、本当にどんな社会になっているんだろう。だって150年後って言ったら、たった3世代先ほど先ですよ。要はそんな遠くない未来ってことです。だから、そのときにどんな社会を残していくのか、バトンタッチしていくのかっていうことをみんなが考えていくべきだと思います。

あと、何をしていくかっていうと、僕はSDGsは表現にしか過ぎないと思っているものですから、SDGsをやるってことではないんですよね。ただ、SDGsにはもう一つキーワードがあって、それは「当事者」という言葉です。

SDGsは自分ごとじゃないって考えの人はまだ結構いると思うんですけど、ちょっとそこで考えて欲しいのが、「あなたは今生きているなかで、世の中のこととして困りごとは何もありませんか?」ということ。「世の中もうちょっとこうなってたらいいのになっていうような困りごとはゼロですか?」って。多分そんな人いないと思います。「言われてみれば世の中にこういう困ることがある」となれば、それは必ずSDGsの目標のいずれかに当てはまるはずなんですよ。だから、みんな必ずどれかの目標の当事者なんですよ。

すべて

だから、いわゆる「お互い様」というか、自分が当事者としてある分野で困っていても、他の分野では自分が貢献できることってあると思うんですよね。自分が当事者だからそこで頑張るっていうのも一つですけど、それはそれで、自分は当事者だけどこっちの分野で見たら自分は助ける側の人に回れることだってあるわけですよね。そういうことを考えながら取り組めるようになっていけばいいかなと思います。そのために、それこそ講演会とかを行いますが、SDGsの難しい説明には全く興味なくて。やっぱり自分の「暮らし」とSDGsが一人ひとりにどう繋がってるのかということをいかにわかりやすく伝えていくことですね。

 

ー加納理事長は、他人事に捉えがちなSDGsを自分事に捉える、ということをわかりやすく伝えていく。それが使命なんですね。

加納:よく色んなところで「意識を変えなきゃいけない」って言われますよね。でも人が人の意識を変えるなんてこんな傲慢なことないと思うんですよ。意識が変わるっていうのは結果だと思っていて、意識を変えることは実は行動を変えることだと思うんですよね。行動を変えた結果として意識が変わっていくことがある。

例えば目の不自由な人が一人で杖をついて歩いている。ちょっと勇気を出して「お手伝いしましょうか?」って声をかけて、100mでもいいから一緒に歩く。こういう行動を1回してみる。そこで色々感じるんですよ。そこで初めて自分の意識が変わるんですよ。

人に意識を変えなさいと言っても、それって目に見えないじゃないですか。でも行動は見える。嫌々やるかポジティブにやるかによって、その後生まれる意識の違いはありますが、それは結果論なのでどうしようもない。だから我々は、いかに行動を変えてみようと思うきっかけを提示していくか、ということが大切だと思います。

 


札幌チャレンジド加納理事長へのインタビューは本記事で最後となります。
今までSDGsをなかなか自分事として捉えられなかった方、また従業員の理解が得られず困っている企業経営者の方への大きなヒントとなるお話だったのではないでしょうか。
加納理事長はセミナー講師としても活躍しておりますので、興味のある方はぜひご依頼してみてはいかがでしょうか。

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NPO法人札幌チャレンジド
理事長 加納 尚明
札幌市北区北7条西6丁目1番地北苑ビル2階
TEL:011-769-0843
MAIL:kanou@s-challenged.net
URL:http://s-challenged.jp/