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Interview

取材動画

北海道札幌市 株式会社office nanakamado.【取組事例インタビュー】

〈NorthSDGsMediaでは北海道札幌市の企業様のSDGsに関する取り組み事例を紹介しています。〉

【SDGs取組事例】株式会社office nanakamado.【教育】

これまで飲食店を経営しながら、災害支援、児童養護施設でのボランティア活動、不登校や引きこもりなど様々な問題で苦しむ子どもたちやその親たちのサポートを続けてきた伊藤様。
これらの経験から、食育をテーマとした保育園と子ども食堂を2021年8月に開設する予定です。
今回は、新規事業である保育園と子ども食堂についてのお話を伺いました。


 

ーまずは新規事業の内容についてお聞かせください。
伊藤:2021年8月に開園予定の保育園では食育をテーマとして、身体に優しい食材を厳選し使い、管理栄養士とベテランのシェフにより、献立作成から調理まで一貫して園で行って提供をします。
また、園で週に3回、子ども食堂を開催していこうと思っています。

 

ー長年にわたって飲食店を経営されていますが、保育園と子ども食堂を開設することになった経緯を教えてください。
伊藤:現代ではあらゆるものが便利になったと感じる一方で、失われたものも多いと感じています。
例えば、昔と異なり近所付き合いや地域の行事への参加も減少し、人と人との関わりが減少しているとか、離婚率が高く、再婚率が低いため生活困窮に陥るシングルマザーが増えているとか。大人の事情、複雑な家庭環境に育ち、適切な人間関係の構築スキルを学べず、様々な困難を抱える子どもたちが増えているように感じています。

これは親たちが悪いわけでもなく、地域社会のシステムに原因があるわけでもありません。
私たち大人一人ひとりがこの地域、この国で育つ子どもたちを支えていかなければいけないと思っています。
一人の親として、そして困難を抱える子どもたちと接してきた支援者として一番大切にしなければならないと感じるのは、乳幼児、幼児教育の時期です。
なぜなら、生涯にわたる人格形成を培う最も重要な時期であり、義務教育、その後の学校教育の基礎を学ぶ時期でもあるからです。また、親たちも子育てを学び、適切な愛着を与える重要な時期でもあります。
こうして、今までの活動や飲食店を営んできた経験から保育園と子ども食堂を始めることにしました。


ーその中でSDGsにつながるどのような活動をされる予定ですか?

伊藤:園内調理室があるので、そこにコンポストを設置し、生ゴミを肥料にして園内のプランターで野菜を作る取り組みを行います。
また子ども食堂についてですが、現在の日本は7人に1人が相対的貧困の状態にあるといわれています。なので園内調理室があるということを活かして、園として月、水、金曜日の週に3回、職員と地域住民の方々の協力をいただいて、共に子ども食堂を開催していこうと思っております。

 

ーコンポストとは具体的にどのようなものなのでしょうか?
伊藤
:生ごみをコンポストへ入れると微生物の働きによって生ごみが分解・発酵され、堆肥が出来あがるという仕組みです。
コンポスト

コンポストには段ボールタイプや土中式など様々な種類があるのですが、当園では臭いが漏れない室内用のコンポストを導入予定です。

ーこの取り組みに対する想いを教えてください。
伊藤:子どもの食育をテーマとしているので、やはり食に関する知識、食を選択する力、味覚を育てる力を養い、生きるうえで必要不可欠な”食べること”を学び、望ましい食習慣を身につけて心身ともに健康的な暮らしをして欲しいと思っております。
また、コンポストも食育の一つとして、生ゴミから安心安全な野菜を育て、なおかつゴミが減り、環境改善の一巻になることを園児たちに実践して学んで欲しいですね。

 


これまでの支援活動で見えにくい子どもの貧困や様々な困難を目の当たりにした伊藤様。
今後はサポートだけでなく、ご自身で支援の場を立ち上げます。
ご興味のある方は、ぜひ伊藤様と協働して子どもたちを支える活動をしませんか?

伊藤様

株式会社office nanakamado. (なな園)
代表取締役(園長)
伊藤 さと美
札幌市中央区南4条西5丁目10番地つむぎビル2F
MAIL:ito.satomi.3145@gmail.com