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Interview

取材動画

北海道札幌市 からあげ金と銀【取組事例インタビュー】

〈NorthSDGsMediaでは北海道札幌市の企業様のSDGsに関する取り組み事例を紹介しています。〉

【SDGs取組事例】からあげ金と銀【飲食】

「これ、捨てるのもったいないな」
誰もが一度は頭に浮かんだことのある言葉ではないでしょうか?
このような些細な考えをきっかけに、無意識的にフードロス削減への取り組みを行っている岡本代表へお話を伺いました。


 

ーまずは事業内容を教えてください。
岡本:札幌市内に「からあげ金と銀」を2店舗と、「鉄板肉バルどんと」という肉料理屋さんを1店舗運営しています。

ーフードロス削減に取り組まれているとのことですが、そのきっかけや内容を詳しく教えてください。
岡本
:今まで鶏肉を捨ててたんですね。
肉を決まった大きさにカットするんですよ。それを揉み込んで味付けて置いといて、もう一回大きさを計るんですよ。揉み込んでるときに千切れちゃったりとかしてサイズが変わってしまったり、そもそもちゃんと一定のサイズにカットできていなかったりとかもするので。
で、計ったときに大きすぎたり小さすぎたりってものが当然出てくるんですね。その中でも屑になってどうにもならないお肉ってすごいいっぱい出てくるんですよ。
なんですけど、その肉はちゃんとした肉ですし、味もちゃんとついてるやつなので、食べれば普通に美味しい肉なんですよ。でも製品にするには正直ちょっと手間がかかるんですね。それらの小さい肉を組み合わせて一個の形にするとかってやると。
暇な時間にその作業をやってサービス品みたいな感じで売ろうかなと思ったりとかしたんですけど、「なんかもうちょっと有効に使えたらいいな」って思って。

一回、来店してくれたお子様に一個タダであげますよって言うのをやったんですけど、それ自体はすごく好評で良かったんですけど、スタッフがめっちゃ忙しい思いをしちゃって、ちょっとこれはいつまでもできないなって思って。

特に何で子どもたちに配ったかというと、やっぱりコロナでみんな大変な思いをしてるのを、ちょっとでもお祭りに来るみたいな感じで楽しいことができればいいかなって考えたときに、色々調べると子ども食堂っていう事業が今すごい大変だということを知りました。年々利用者は増えてるのに、事業は補助金が削られるとか、運営自体がすごい利用者が増えるほど大変になっていっているというのを聞いて、「あ、これ何か寄付できたらいいな」って思ったんですね。

そこで調べたら、札幌麻生店の近くに麻生キッチンりあん様が近くにあったんですよ。そもそもそういうの受け入れてくれるのか?とか、一回調理しちゃってるやつなので衛生的にどうなのかな?とか思いながらも、恐る恐る電話をしてみたら快諾していただいて、「あぁ良かったな」と思って。
それで、麻生キッチンりあん様が開催している毎週一回の駄菓子屋さんと、月一回の子ども食堂のときに寄付をさせていただいているという感じです。

ー活動に対する想いなどはありますか?
岡本:特別すごい大きな志があってとか、そういうことではないんですよ。ただひたすら捨ててるやつを何か有効活用できないかなっていう。本当にそれだけだったので。

ーそう思えること自体が素晴らしいと思います。これは私の見解ですけど、志に大きいも小さいもないと思うんですよね。「捨てたらもったいないな。じゃあ何かに使えないかな」って自分で調べて子ども食堂とつながって寄付をして。それを食べてる子どもたちも、麻生キッチンりあんさんも嬉しいし、フードロスも減らせる。

岡本:そう言われると少し自信が出てきますね(笑)
本当にそんなたいそうなものではないんですけど、だけどちょっと思うのは、フードロスがすごい多い、一方で子ども食堂さんは食材を調達するのに大変な思いをしている。まぁ「あげればいいのにな」って思いますよね(笑)単純に。
そういうのをやる人が増えるのはそれは素晴らしいことだと思いますね。

 

ー実際に余った食材を捨てている方に対して伝えたいことなどはありますか?
岡本「捨てるんだったら困ってる人にあげたらいいんじゃない?」っていう風に思うくらいですかね。

ただ、子ども食堂さんに電話するときはすごい緊張しましたね。「断られたらどうしよう」とか、「怪しまれたらどうしよう」とか、「衛生的にどうかわからないもの受け入れられないよ」みたいなこと言われたらショックだし…とか。そういうのはありましたね。もしかして考えてるけど踏み出せない人はいるのかもしれないですよね。
でも一回電話をかけてみたら吹っ切れましたし、実際に寄付したら喜んでくれたので、やっぱり喜んでもらえたらちょっと気持ちいいですよね(笑)やっぱり子ども食堂っていう事業自体大変そうなので、「助かる」って言ってくれてるので、まぁ良かったかな、っていう。

ー最初はそれでいいのかなって思います。
自分のなかではすごいことをやっている感覚がなくても、ただ実際にやっていることは周りから見るとすごいことだし、喜ばれている、救われている人もいるわけですからね。


終始、「大層なことではない」と謙遜されていた岡本様ですが、地域を救う素晴らしい取り組みをされています。
もし今後「もったいない」と感じたら、勇気を出して少しだけ行動を変えてみませんか?

岡田・岡本

からあげ金と銀 札幌麻生店
代表取締役 岡本 大輔
TEL:011-792-7268
MAIL:okamoto@su-sapo.co.jp