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Interview

取材動画

北海道札幌市 有限会社日本クリーン【取組事例インタビュー】

〈NorthSDGsMediaでは北海道札幌市の企業様のSDGsに関する取り組み事例を紹介しています。〉

【SDGs取組企業】有限会社日本クリーン【産業廃棄物処理業】

産業廃棄物の収集運搬業を営まれる有限会社日本クリーン様。
”ゴミ屋”だからこそCO2の削減ができる、しなければならないという意識で環境問題に取り組んでいらっしゃいます。
この記事では、有限会社日本クリーン様の取り組み内容をインタビュー形式でお届けいたします。

 


 

―まずは有限会社日本クリーン様についてお聞かせ願います。
杉田:有限会社日本クリーンは、産業廃棄物の収集運搬業をさせていただいております。主に、札幌市内及び近郊の建設会社様が行う新築・リフォーム・解体工事現場等で出る産業廃棄物を収集運搬しております。

 

―札幌市内の同業他社は多いのでしょうか?
杉田:私たちの業種は簡単に言うと1人でもできるんですよ。トラック1台、人間1人でもできる業界なんです。なので、札幌市内の登録社数は何百何千とあると思います。その中で弊社は今年25周年を迎えました。

 

―25年の歴史の中で、杉田社長ご自身が環境について考えるきっかけは何かありましたか?
杉田:実際25年前と今は収集運搬の方法も、ゴミの単価も、分別方法もまるっきり違うんです。CO2削減はもちろんですがエコや環境に関するもの全般に、ゴミ屋だからこそ取り組んだ方がいいと思っていました。
例えば、ゴミ屋だからといって汚い車で伺うのはお客様に失礼ですよね。それと同じような感覚で、トラックに乗っている以上二酸化炭素を排出して走っているわけですが、二酸化炭素を減らすために何かできることがないかなと思ったのが4.5年前ですね。今の新しい車は二酸化炭素がある程度軽減できる仕組みになっているとは思いますが、それプラス何かしたいと思ったんです。
もう一つの理由として、法改定のタイミングで考えさせられたというのがあります。僕らは基本的に法律に則って動いています。例えば“リサイクル法が改訂されました”となったとき、実際僕らの業種ってどこまでできるのかなと思ったんですよね。処分場にもっていけばリサイクルしてくれる業者はあるけれど、その一段階前の僕らが何かできることはないかなとも思っていました。どんどん深掘りしてたどっていくうちに、CO2削減もそうだし、エコに関して何かできることがあるかもしれないと思ったのがきっかけですね。

 

―今現在はどのような取り組みをされていらっしゃいますか?
杉田:取り組みに関しては、「今、できることからやっていこう」というのを従業員たちと話し合って決めました。最初はトラックの二酸化炭素排出量を削減するところからはじめました。他社では絶対にやっていないことなんですが、トラックに“B5燃料”という、食用油をリサイクルして軽油と認められた燃料をいれています。それを使うことで、二酸化炭素を5%削減できるんです。その利用を始めたのが4.5年前ですね。
残りの95%を削減するためにいろいろ模索しながらたどり着いたのが、カーボンオフセットの購入です。当初は自社で残りの削減もできないかと思い、ゴミを分別する自社の施設でCO2削減ができないかとも考えました。例えば植林をするとか、設備投資をしてエコの機械を入れて分別作業をするとか。ただ、それは億単位の話になってきてしまうので、そのときどうにかできることではなかったんです。正直カーボンオフセットを購入したからといって弊社の取り組み自体は変わらないですが、従業員の意識が変わるんじゃないかと思っています。今年はカーボンオフセットを購入してトラックの燃料だけでは削減できない95%を補って、100%のCO2削減を目指そうと思っています。
※カーボンオフセット:CO2削減に取り組んでいる企業・団体が、自社だけではどうしても削減しきれない場合に有効。CO2削減(植林等)に取り組む他社・他団体を支援することによって削減できているとみなす制度。

 

―札幌市内で既にカーボンオフセットの購入を行っている企業はあるんでしょうか?
杉田:カーボンオフセットの購入自体はしていないと思いますね。既に削減努力をしていることが購入の前提条件で、どうしても削減できない部分を購入することで補うものなので。
他社がやっていないことに取り組みたいという想いもあります。1番最初にやることに意味があると思っています。

 

―他には何か取り組んでいることはありますか?
杉田:4.5年前、環境のためになることを調べていくうちに『エコアクション21』というのを見つけて取り組んでいます。『エコアクション21』は再生紙のコピー用紙を使用するとか、事務所内で誰もいない部屋の電気を消すとか、水道使用量を減らすとか、そういった細かい部分の取り組みですね。地球温暖化はずっと問題になっていますから、微々たるものでも取り組んでいこうと思ってはじめましたね。『エコアクション21』に登録することによって、従業員に改めて話もできるし、取り組みを浸透させるきっかけにしたかったんです
『エコアクション21』に登録して、審査員の方の年1回のヒアリング・フィードバックをもらう中で学んだこともあります。例えば、今まではコピー用紙を片面しか使っていませんでしたが、意識的に両面使うことでコピー用紙の使用量を減らしていくとか。そういう取り組みなら少しの意識でもできるのかなと思っていますね。

 

―取り組みを推進していくなかで従業員の意識は変わりましたか?
杉田:これはだいぶ変わりましたよ。今は従業員が14~15人いますが、もともとは僕も含めて、何も考えていませんでした。アイドリングストップもせず、エンジンはかけっぱなし、コピー用紙も、電気量も、何も考えていませんでした。1年に1回エコアクション21の審査員が来て審査されることによって、審査に同席する営業職の従業員も意識が変わって「こういうことを改善してみませんか?」というアイデアが出ることもあります。
ただ、すぐには浸透しなかったですね。『エコアクション21』を周知させるのに1~2年かかりました。取り組み始めて1年くらい経ったときに、全然周知できていないというのを僕自身が感じたので、外部から講師を呼んでセミナーをしてもらったこともあります。全社員を集めて、『エコアクション21』に関して、日本クリーンとして何ができるのかを説明してもらいました。今取り組みを始めてから4~5年経ちましたが、ようやく誰が聞かれてもどういう取り組みをしているのかを言えるようになりましたね。

 

―従業員の方への意識付けはどのように行いましたか?
杉田:担当者を決めましたね。“あなたは『エコアクション21』の全てに携わってください”という担当者を決めて、全部担当者を通してやるようにしました。毎月の行政書士との打合せもその担当者が行っています。なので、僕が知らないけど彼が知っている場合もありますね。やっぱり担当者を決めたほうが当事者意識も生まれますし、その担当者は人一倍責任感を持ってやってくれています。

 

最後に今後の展望をお聞かせ願います。
杉田:環境問題に関していえば、他の会社が取り組んでいないことをまず弊社が第一人者として取り組むことで、模範的な会社になりたいという思いはあります。札幌市内の産業廃棄物収集運搬会社の中で優良認定を取得しているのは5.6社しかいないんです。
弊社は優良認定を取得しているので、今後は例えば不法投棄をしない・させないなどの当たり前な事業運営はもちろんのこと、環境に関しても模範的な会社になりたいですね。ゴミ屋だから何をやってもいい、汚くてもいいという考えは僕にはないので、今後はその想いを会社としても強めていきたいと考えています。
大げさかもしれませんが、事業運営も従業員も札幌市内で一番の優良企業になっていきたいというのが目標です。その目標達成のために必要で取り入れられるものであれば、挑戦して取り入れていきたいですね。
もちろん売上を上げるのが第一ですが、売り上げと同時に環境問題や従業員の育成にも力を入れていきたいと考えています。

 


 

昔に比べてゴミ問題が注目され、個人レベルでの意識が変わってきている昨今。
その意識を個人レベルではなく会社まで落とし込み、業界の中で模範を目指すという素晴らしい展望を聞かせていただきました。

有限会社日本クリーン
札幌市中央区南1条西22丁目1-3 マックスビル
TEL:011-633-9390
代表取締役 杉田 泰亮