SDGs 達成のための革新的資金調達【優先課題⑧SDGs実施推進の体制と手段】
前回の記事では、日本政府が示した8つの優先課題⑧「SDGs実施推進の体制と手段」について、「環境・社会・ガバナンス(ESG)投資の推進等」に関する主な取り組みをについて紹介させていただきました。
本記事では、SDGsアクションプラン2021より、「SDGs 達成のための革新的資金調達」に関する主な取り組みを紹介します。
優先課題⑧SDGs実施推進の体制と手段<SDGs 達成のための革新的資金調達>
国内資金動員のための途上国における税制・税務執行支援
開発途上国における SDGs 達成のためには、課税及び徴税能力の向上に向けた国際的な支援などを通じて、国内資金の動員を強化することが重要。 そのため、開発途上国における課税及び徴税能力の向上に向けた支援に、資金面・人的面・知識面で貢献。
休眠預金等の活用促進
SDGs の実現に世界全体で年間5~7兆ドル必要と言われる中、社会課題の解決に民間の資金、人材等を、革新的な手法も含め、積極的に活用していくことが不可欠。日本はこうした社会的ファイナンスの活用を促進。2019年度から本格運用を開始。休眠預金等活用制度では、民間主導で社会課題解決に2019年度は最長3年間で総額30億円、2020年度は最長3年間で総額33億円、新型コロナウイルス対応緊急支援助成として最大50億円の助成を行う予定。社会課題解決に休眠資産を活用する国は多くない中で、SDGs実現に向け、本制度に関し、グローバルな連携や普及に向けて、日本が積極的に取り組む。
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休眠預金等活用制度とは
2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引のない預金等(休眠預金等)を社会課題の解決や民間公益活動の促進のために活用する制度。
JICA 債の発行
JICA債(社会貢献債)の発行を通じて国内の民間資金を成長市場である開発途上国のために動員。
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JICA債とは
JICA が実施する有償資金協力事業に必要な財源に充てるため、2008 年より実施している財投機関債による国内資本市場からの資金調達と、2014年より実施している政府保証外債による海外資本市場からの資金調達の二つを総称したもの。調達資金の全額が充当される有償 資金協力事業とは、開発途上国に対して低利で長期の緩やかな条件で公共事業等の開発資金を貸し付けることによって開発途上国の経済・社会発展への取り組みを支援する。
(引用:日本経済新聞)
以上が、SDGs 達成のための革新的資金調達に関して掲げている取り組みです。
次回は、「途上国の SDGs 達成に貢献する企業の支援」に関する取り組みを紹介します。