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再生可能エネルギーのメリット・デメリットとは【第1弾】

 

日本は、先日のCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)にて、温暖化対策に消極的だった国に与えられる不名誉な「化石賞」を受賞しました。

COPとは、国連の気候変動枠組条約に参加している国々が集まる国際会議で、地球温暖化によってもたらされる課題に対してどのように取り組むべきかといった協議が行われます。

その取り組みの一つとして、エネルギー政策が挙げられます。
政府は、2030年度の発電量のうち36~38%を再生可能エネルギーとする方向を示しました。

本記事では、注目の高まる再生可能エネルギーについて基本的な知識を得るため、代表的な再生可能エネルギーのメリットとデメリットを紹介します。

 

太陽光発電

シリコン半導体などに光が当たると電気が発生する現象を利用し、太陽の光エネルギーを太陽電池(半導体素子)により直接電気に変換する発電方法です。

太陽光発電

メリット

・エネルギー源が太陽光であるため、基本的には設置する地域に制限がなく、導入しやすい
・送電設備のない遠隔地(山岳部、農地など)の電源として活用することができる
・災害時などには、貴重な非常用電源として使うことができる

デメリット

・気候条件により発電出力が左右される
・設置コストが高い
・家の構造や土地によっては、設置が不可能

 

風力発電

風の力を利用して風車を回し、風車の回転運動を電気に変換する発電方法です。

風力発電

メリット

・陸上と洋上で発電が可能
・風さえあれば夜間でも発電できる
・発電コストが火力並みであり、経済性の確保が可能

デメリット

・常に相当の強さで風が吹き続けていなければ発電効率が悪くなるため、設置場所が限定される
・風の強さによっては、部品の破損・飛散による故障や事故が起こりうる
・設置やメンテナンスのコストが高い

 

バイオマス発電

バイオマス(=動植物などから生まれた生物資源)を、直接燃焼やガス化することで発電します。

バイオマス発電

メリット

・未活用の廃棄物を燃料とするため、廃棄物の再利用や減少につながり、循環型社会構築に大きく寄与する
・家畜排泄物、稲ワラ、林地残材など、農産漁村から発生する資源を活用することで、農産漁村の発展、活性化につながる
・天気に左右される発電方法とは異なり、燃料さえあれば安定的に発電することができる

デメリット

・資源のある地域が分散しているため、人件費や運搬費用が高くなる
・発電効率が悪い
・燃料品質にばらつきがあり、安定した燃料確保のために食料として価値あるものが使用されたり、森林伐採等によって耕地が確保される可能性がある

 

水力発電

高い所に貯めた水を低い所に落とすことで、その力(位置エネルギー)を利用して水車を廻し、更に水車につながっている発電機を回転させることにより電気を生み出す発電方法です。

水力発電

メリット

・自然条件によらず一定量の電力を安定的に供給が可能
・一度発電所を作れば、その後数十年にわたる長期的な発電が可能
・日本では水資源が豊富である

デメリット

・事業の開始前に河川流況の長期にわたる調査が必要
・環境への影響の理解や水利権の調整など、地域住民等の理解促進が不可欠
・ダムの建設によって周辺の環境や河川の生態系に影響が出る

 

本記事で取り上げたメリット・デメリットが全てではありません。
技術の向上や社会情勢などにより変わる可能性もありますので、ご注意ください。

次回も、本記事では紹介されていない再生可能エネルギーのメリット・デメリットについてご紹介します。

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