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再生可能エネルギーのメリット・デメリットとは【第2弾】

再生可能エネルギー2

 

第1弾(太陽光発電・風力発電・バイオマス発電・水力発電)はこちら

本記事では、注目の高まる再生可能エネルギーについて基本的な知識を得るため、代表的な再生可能エネルギーのメリットとデメリットを紹介します。

 

地熱発電

地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回し発電する方法です。

地熱発電

メリット

・昼夜を問わず、また天気の変化に関係なく安定した発電が可能
・日本は環太平洋造山帯に位置しており、世界で3番目に多くの地熱資源を有している
・地熱発電で使用した蒸気と熱水は、農業用の温室や魚の養殖場、施設の暖房などに再利用ができる

デメリット

・調査や探査、開発に膨大な時間と費用がかかる
・地下水を組み上げる場合、周辺地域の地盤沈下や地すべりなどの悪影響を起こす場合がある
・発電に適した場所は国立公園や温泉地が多く、景観を損ねる可能性がある

 

太陽熱発電

陽エネルギーによって生じる熱を、レンズや反射鏡などの集光ミラーで集め、蒸気タービンを回転させることで発電する方法です。
太陽光発電では「光」を電気に変えるのに対し、太陽熱発電では「熱」を利用して水を沸かし、その力を利用して発電する方法であり、両者は全く異なる発電方法です。

太陽熱発電

メリット

・簡単なシステムであるため、特別な知識や操作が必要なく、手軽に導入できる
・他のタービンを回転させる発電方式とハイブリット化できる
・蓄熱が可能なため、夜間でも発電が可能

デメリット

・反射鏡を大量に設置する必要があるため、広い土地が必要
・日照量の多い地域が向いているため、日本には不向き
・雨天では発電ができず、日の出から発電開始までの時間がかかる

 

雪氷熱利用

冬の間に降った雪や、冷たい外気を使って凍らせた氷を保管し、冷熱が必要となる時季に利用する新エネルギーの一つです。

雪氷熱利用

メリット

・使用動力はポンプが主なので、電気冷房と比較するとコストが低い
・雪や氷で冷却した空気は適度に水分を含んでおり、農作物の保存に適している
・雪や氷は空気中の塵や塩分などの不純物を吸収しやすいので、きれいな冷却風を送れる

デメリット

・雪や氷などを集め運搬するコストや、貯冷庫などを設備するコストが高い
・保冷材からの放熱損失があり、冷熱回収や供給性能向上に関する技術開発が必要
・他分野への応用が進んでいない

 

温度差熱利用

海や河川の水は、夏期は大気よりも冷たく、冬期は大気よりも暖かく保たれています。
この外気との温度差を「温度差エネルギー」といい、ヒートポンプおよび熱交換器を使って、冷水や温水をつくります。

温度差熱利用

メリット

・温度差エネルギーは寒冷地の融雪用熱源や温室栽培など、多様な活用分野がある
・河川、地下水、下水など、身近にある未利用の熱源を有効利用できる
・民生用の冷暖房に対応できる都市型エネルギーである

デメリット

・海の生態系が傷つく恐れがある
・地盤沈下や水の利権を考慮する必要がある
・熱源が発電施設のすぐそばにない場合には、熱供給を行う配管を整備するなど準備に費用と時間がかかる

 

地中熱利用

比較的安定している地中熱(地表から200メートルほど地下の比較的低温の熱)エネルギーを取り出し、冷暖房や給湯などに用いる方法です。

地中熱利用

メリット

・耐用年数が15年〜20年
・冷暖房に熱を屋外に放出しないため、ヒートアイランド現象の元になりにくい
・放熱用室外機がなく、稼働時騒音が非常に小さい

デメリット

・設備導入に係るコストが高く、設備費用の回収期間が長い
・外気温により効果に差が出る
・住宅密集地帯で普及する場合の、地下水への影響が不明(精度の高いデータがない)

 

本記事で取り上げたメリット・デメリットが全てではありません。
技術の向上や社会情勢などにより変わる可能性もありますので、ご注意ください。

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