SDGsと新型コロナウイルス①貧困をなくそう
国連の持続可能な開発目標(SDGs)報告2020では、すべての目標において、新型コロナウイルスの流行による影響を報告しています。
ワクチン開発や東京2020の開催における国際的な協力や、工場の稼働停止・移動制限による大気汚染量の減少など、新型コロナウイルスをチャンスやプラスに捉えられる側面もありますが、やはり脆弱な立場にある人々には特に深刻な悪影響を与えています。
では、どのような影響があり、どの目標の進捗を妨げているのでしょうか。
本記事では、目標別に新型コロナウイルスの影響を考えていきます。
目標1.貧困をなくそう と新型コロナウイルス
株式会社インテージの生活者アンケートにおいて、“コロナ禍で、取り組みや解決が遅れるなどの影響を受けそうなゴール”を調査したところ、「貧困をなくそう」は2位という結果になりました。
インドと中国の急速な経済発展により多くの人々が貧困を脱したものの、2015年時点で、約7億3600万人の人々が未だに1日1.90米ドル以下での生活を余儀なくされています。
そんな中、失業率の増加や経済的封鎖などにより、さらに約5億人の人々が貧困に陥る可能性があると予測されています。
日本では、このような貧困を改善するため、様々な企業が新しい取り組みを始めています。
- テイクアウトの形態をとるなど、工夫をこらしたこども食堂の運営。
- 休校以降、昼食に困る子供たちにお弁当を無償で提供。フードバンク団体などと連携して給食の未利用食材も使用。
- テイクアウトやデリバリーで料理を提供する店舗増加に伴い、ネット環境のない子どもたちや高齢者に向けて、紙一枚で見ることができるテイクアウトマップの作成配布。
上述の課題や改善の取り組みはあくまで一例です。
他にどんな問題があるか?どんなことができるか?について考えてみましょう。
目標1.貧困をなくそう は、SDGs全体の根幹をなす目標です。