COVID-19ワクチンを通して考える「すべての人に健康と福祉を」
未だ新型コロナウイルスの恐怖が続いている今日、日本のCOVID-19ワクチン接種は着々と進んでいます。
Our World in Dataによると、日本で少なくとも1回のワクチン接種した人の割合は、2021年10月11日時点で74.3%だそうです。
ワクチン接種の進捗状況は国によってバラつきがあり、先進国と開発途上国の格差が問題となっている現状です。
今回は、新型コロナウイルスワクチンを通してSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」について考えます。
先進国と開発途上国のワクチン接種率
2021年10月11日時点で少なくとも1回は新型コロナウイルスのワクチンを接種した人の割合(Our World in Dataよりデータ引用)を、2つの表にしました。
まずは、接種率が1%を下回っている6カ国と、その接種率です。
この6カ国全てが2021年8月現在、後発開発途上国に指定されています。
後発開発途上国とは、国連総会の決議により認定された特に開発の遅れた国々のことで、2021年8月時点で46カ国が指定されています。
そして、同じく2021年10月11日時点での先進7カ国(G7)のワクチン接種率がこちら。
7カ国全てが60%を超えており、先程の6ヶ国との差が一目瞭然です。
この2つの表より、先進国と開発途上国のワクチン接種率に大きな格差が生まれていることがわかります。
後発開発途上国の接種が遅れている理由
後発開発途上国のワクチン接種が遅れている理由はさまざまあります。
まずは圧倒的な供給量不足が挙げられます。
また、国際社会からワクチンの供給はあっても接種態勢の整備が遅れ、ワクチンの有効期限が切れてしまった例もあるのです。
さらに、開発途上国ではワクチンの接種会場への往復が難しく、諦めてしまう場合もあります。
自国だけでなく、自国を取り巻く他の国の人たちの感染拡大も抑えることがパンデミックの収束につながります。
自国のためにも、他国のためにも、ワクチンの「分配」や「支援」が重要です。
しかし、先述の通り、ワクチンの供給量を増やすという支援だけでは、接種に至らない場合もあります。
すべての人が健康に暮らすことができるように、国際社会でこの大きな問題に立ち向かう必要があります。