企業ができる質の高い教育
・目標4 質の高い教育をみんなにとは
教育と聞くと子どもが学校で授業を受ける姿が想像できます。
SDGsの目標の中でもすべての子どもが男女の区別なく適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにするというターゲットが設定されています。
詳細なターゲットを見ると、子どもの教育の質を高めるというところに重きが置かれていることがわかります。
しかしSDGsが目標に掲げる教育はそれだけではありません。
全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにするというターゲットも設定されているのです。つまり、SDGsを広め、SDGsのために行動できる人を増やしていくということです。
文字の読み書きや計算能力などの初等教育システムを提供することは一般企業にはなかなかハードルが高いことではありますが、SDGsを広めるという部分に目を向けると、非常に身近な目標であると考えられます。
・SDGsを広めるためにはどうすればいいの?
企業内でできることについて考えてみましょう。
CMや企業ホームページで目にすることが増えてきたSDGsですが、一般的な認知度は十分とは言えないでしょう。今活動を行っている企業もおそらくSDGsを広めるためではなく、SDGsを通して企業価値を高めるために発信していると予想できます。
それでいいのではないでしょうか。
SDGsに取り組む企業が活動を世の中に発信していくことで、同じような取り組みをしている企業が「この取り組みもSDGsなのだ」と気付くことができます。
例えばSDGsだと認識してごみ拾いをするのと、認識せずにするのでは個人個人の意識が変わり、今自分がしていることは世界共通目標達成のためなのだという大きなやりがいに繋がります。
同じ取り組みで、同等の企業価値を得ることができるなら、よりやりがいを感じられるほうが、社内のエンゲージメント向上にもなります。
難しく考えすぎずに、まずは身近なエコやリサイクル、企業の社会貢献活動がSDGsに繋がっていると認識していくことから始めることでSDGsが広まっていくのではないでしょうか。
・企業の取り組み事例
ここからは目標達成のために企業が行っている取り組みを紹介いたします。
企業の強みを生かしてその企業にしかできない取り組みを発信できるというSDGsの一面が見えてくると思います。
朝日新聞社 ペタッとSDGs
SDGsの17のゴールを意識しながら新聞を読み、思考を共有することで新たな気づきを生み、課題解決に向けた様々な取り組みを可能にするという取り組みです。
新聞を読みながら自分の意見を書いたふせんを貼ることで、考えを整理・共有することができるようになっています。
新聞社という強みを生かし、教育現場で使える教材を作りだしています。
SDGsを広め、SDGsについて考えるきっかけとなる取り組みですね。
ホームページではふせんシートやワークショップで使用できるワークシートの配布も行っています。
(出典:朝日新聞社 ペタッとSDGs https://www.asahi.com/corporate/sdgs/13208860)
株式会社ケイ・ウノ 革素材の寄贈
ブライダルジュエリーや革製品を販売している株式会社ケイ・ウノでは次世代を担う若きクリエイターの育成支援として研究開発や商品製作の過程ででた端材などを、ものづくりを学ぶ学生に無償提供するという取り組みです。
この取り組みでは教育という観点のほかにもつくる責任つかう責任、パートナーシップの達成にも関わっています。
(出典:株式会社ケイ・ウノ 革素材の寄贈 https://www.k-uno.co.jp/sdgs/leather.html)
〈NorthSDGsMediaでは札幌の企業様のSDGsに関する取り組み事例を紹介しています。〉