住み続けられる家づくり
「住み続けられるまち」ってどういうまち?
「住み続けられるまち」と聞いてどのような街を想像しますか?
今住んでいるまちもずっと住み続けられる…そのように思う方が多いのではないでしょうか。
SDGsにおける住み続けられるまちづくりとは「強靭なまち」を指します。
自然災害が多い日本では、災害が発生したあとに生活を維持できるかが重要なポイントです。
例えば地震が発生したとき、大雨が降った時、雷が落ちた時、最初に心配されるのは電気などのエネルギー供給が途絶えることです。
電気がなければクーラーも暖房も使えません。
このような状況になったときを考えて、「住み続けられる家づくり」を考えるハウスメーカー、工務店が増えています。
暖房がなくても暖かい家
災害時に関わらず、冬の寒い時期に暖房をあらゆる場面でたいてしまうと、それだけで多くのCO2を排出することにつながります。
少ないエネルギーで効率よく室温を安定させるためには、高性能な断熱材や窓の利用が挙げられます。高性能なものになると電気がなくても着ているもので調節できるようなものもあります。
併用して太陽光パネルでの自家発電も組み合わせれば、環境にもお財布にもやさしい家となります。
このような家を経済産業省がZEHとして情報公開しています。
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス
経済産業省が省エネ住宅として提唱しているZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)をご存じでしょうか?
これは家庭の省エネルギーを進めるうえで重要な要素である暖冷房エネルギーをすくなくするために住宅そのものを省エネ住宅にすることで大きな効果を得ることができるというものです。
全国のハウスメーカー、工務店を中心に6,303社が自社が受注する住宅のうちZEHが占める割合を2020年までに50%以上とする目標を宣言・公表し、ZEHビルダー登録を行っています。
(出典:経済産業省資源エネルギー庁省エネポータルサイトZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/index03.html)
ZEHビルダー一覧https://sii.or.jp/zeh/builder/search/
お住いの地域にもZEHビルダーのハウスメーカーがあるかもしれませんね。
では、家庭が占めるエネルギー消費の割合はどの程度なのでしょうか?
家庭が占めるエネルギー消費量
家庭のエネルギー消費は、生活の利便性・快適性を追求する国民のライフスタイルの変化、世帯数増加などの社会構造変化の影響を受け、個人消費の伸びとともに著しく増加しています。
経済産業省資源エネルギー庁によると、第一次石油ショックのあった1973年度の家庭部門のエネルギー消費量を100とすると、2000年度には216.9まで拡大しています。
その後、省エネルギー技術の普及と国民の環境保護意識の高揚に従って、家庭部門のエネルギー消費量は低下傾向となり、2014年度には196.1まで低下しました。
しかし、2014年度時点での最終エネルギー消費の構成比の中で、家庭部門は14.3%の割合を占めています。
企業や事務所などの経済活動に関わる部分での消費が62.7%を占めているため、この部分の対策が不可欠なことはもちろんですが、個人が考えられるエネルギー消費量の削減ではやはり家庭部門がキーとなってきます。
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁平成27年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2016)https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2016html/2-1-2.html)
個人が家づくりを見直すことで、地球環境に大きな貢献ができると考えられます。
まずはご自身の家がどのような構造になっているのか、どんな問題を抱えているのか、見直してみてはいかがでしょうか。
〈NorthSDGsMediaでは札幌の企業様のSDGsに関する取り組み事例を紹介しています。〉